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「どん底」乗り越えて活躍、女子バレーの司令塔・竹下1次リーグA組4位に滑り込み、ぎりぎりで準々決勝進出を決めたバレーボール日本女子。 自在なパス回しで栗原恵選手(24)、木村沙織選手(21)ら1メートル80を超す大型アタッカーを操る「柳本ジャパンの司令塔」竹下佳江選手(30)は、シドニー五輪予選で味わった「人生のどん底」を乗り越えてこの場所に立った。4強入りをかけて19日に強敵ブラジルに挑む。 「セッターが小さいから負けた」。全日本女子が初めて五輪出場権を取れなかった8年前の歴史的事件。やり玉に挙げられたのは1メートル59の竹下選手だった。 「身長はどうしようもないのに……。誰も信じられない」と落ち込んだ。当時所属していたNECの社員寮で、1台しかない電話機から毎晩のように北九州市の実家に電話した。チームメートが来ると、いったん切ってまたかけ直した。「もうやめたい」。夜遅くまで父の菊雄さん(70)を相手に愚痴をこぼした。 ショックから立ち直ることができず、2002年に現役を引退。実家の近くにアパートを借りて介護の仕事をしようとハローワークに通った。「バレーが嫌で嫌で。とにかく離れたかった」 不知火女子高(現・誠修高、福岡県大牟田市)以来ずっと寮生活でバレー漬けの日々だった。故郷の友だちと食事をしたり、仕事や恋愛の悩みを聞いたりするのは、それなりに楽しかったが、何か満たされなかった。 そんな時、友だちに誘われてビーチバレーをする。夢中でボールを追いかけて熱くなる自分がいた。「私ってバレーが嫌いじゃなかったんだ」。自分の心に気づいた。「私にとっては必要な時間だった。引き出しが増えた」と振り返る。 (2008年8月18日 読売新聞)
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