汚染土密封ピラミッド、北九州市立大教授ら開発
東京電力福島第一原発事故の放射性物質で汚染された土砂や廃棄物を、特殊な建材を組み立てたピラミッド状の囲いの中に密封して保管する技術の開発に、北九州市立大国際環境工学部の伊藤洋教授(55)(放射性廃棄物工学)らの研究チームが成功した。福島県内での実験では、放射線量が密封前の2・7%まで低下し、効果が実証されており、自治体や企業、学校などを対象に普及を図る。
汚染土をコンクリートで覆ったり、地中保管したりして封じ込める方法に比べて、短期間で簡単に組み立てられ、環境汚染の心配がないのが特徴。汚染土を保管する中間貯蔵施設のめどが立たず、自治体や学校などは、土のう袋に入れて仮置きするなど保管方法に頭を悩ませているだけに注目を集めそうだ。
伊藤教授が日鉄環境エンジニアリング(東京)、旭化成ジオテック(同)と共同で開発した。米軍が開発し、のり面や護岸などの保護材として使用されている高密度のポリエチレン製の籠状の建材を活用。建材の空間に石などを詰め、ピラミッド状に何層も積み上げ、その中に汚染土を入れて盛り土にする。放射性物質を吸着する粉末剤を混ぜた土の層で上下を覆い、放射性物質が外に漏れないようにする。
(2012年2月23日 読売新聞)