
読売高等教育ルネサンス「未来を語る 北九州を語る」基調講演…後藤勝喜・九州国際大学長
後藤勝喜・九州国際大学長
◆「環境人材」育成の拠点に
北九州市には現在、10の大学がある。全大学の入学定員は合計約6000人で、最も大きい九州工業大でも約1600人だ。
福岡市の福岡大の入学定員が約4400人という状況を考えると、北九州市の10大学は、それぞれの強みを生かしながらスクラムを組んで、魅力を出していく以外に活路はない。
その一環として、昨年12月、北九州・下関地区の6大学が「大学コンソーシアム関門」を設立した。大学、市、商工会議所などが連携、各種事業を展開することになっており、大きな一歩と言える。
九州国際大はこれまで約3万5000人の卒業生を送り出してきた。現在、約2400人の学生が学んでいる。法学部では、今年度からは伝統を生かした「不動産管理コース」、時代のニーズに応える「リスクマネジメントコース」を設置した。国際関係学部では、従来の「英語コース」に加え、「ハングルコース」を設けた。
今後、北九州の大学への留学生は増加すると予想されている。地域性を持たない国際交流は存在基盤のない根無し草となる。国際間の付き合いは双方向なので、中国、韓国などからの留学生が大学に来て、交流が活発に行われることが、友好関係の持続につながる。そのためには、留学生にとって、暮らしやすく、学びやすい北九州でなければならない。卒業後は積極的に受け入れてもらう企業も必要だ。
北九州市は「アジア低炭素化センター」の設置構想を提案している。市が推進する低炭素社会の形成について、社会科学系の大学として後押しをしたい。センターの設置のため、人材育成の面からも協力するとともに、大学の施設を調査、研究活動と情報発信の基地にしたいと考えている。
(2009年8月8日 読売新聞)