「ブルトレ」ホテルで再出発、多良木町3両購入へ
宿泊施設として活用されることになった「はやぶさ」の客車(多良木町提供)
多良木町は、「ブルートレイン」の愛称で親しまれ、今年3月14日に廃止された寝台特急「はやぶさ」(東京―熊本)の客車3両をJR九州から購入し、簡易宿泊施設として活用することを決めた。今後、JR側と客車の搬送方法などを具体的に協議する。
購入するのは、前面に「はやぶさ」のヘッドマークが入る「スハネフ形」1両と「オハネ形」2両。車内は2段ベッドの4人がけタイプと個室タイプの2種類があり、2両で計約50人が宿泊できる。残りの1両は交流スペースにする。
第3セクター・くま川鉄道(人吉市)の多良木駅近くにある貨物積み下ろし場跡地を同社から借り、3両を連結させた状態で設置する予定。管理・運営には指定管理者制度を導入し、来年4月の開業を目指す。客車の購入、搬送などで関連経費約7000万円が見込まれ、町の基金を約2200万円取り崩したり、国の補助金や交付金を充てたりする。
町内には現在、ビジネスホテルが一軒しかなく、農業体験やスポーツ合宿で訪れる人たちから宿泊施設の整備を求める声が出ていた。昨年3月に引退した寝台特急「なは」(京都―熊本)の客車2両を今年1月下旬から宿泊施設として使っている鹿児島県阿久根市の例などを参考に、町がJRと協議を進めていた。
同町企画観光課は「観光やツーリングで訪れた人、鉄道ファンが気軽に泊まれる料金設定にしたい。周辺には温泉施設や飲食店もあり、町の活性化につながれば」と期待している。
(2009年10月10日 読売新聞)