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肝疾患の治療体制充実へ、熊本大病院が診療拠点に肝炎や肝臓がんなどの肝疾患治療で中心的な役割を果たす「肝疾患診療連携拠点病院」に、熊本大付属病院(熊本市本荘)が指定された。18日には、肝炎患者らからの相談を専門医が受け付ける県内初の肝疾患相談センターを院内に開設。今後、同病院が主体となり、専門医とかかりつけ医との連携を図るなどし、質の高い肝疾患治療を提供できるような体制作りを進める。 肝臓は「沈黙の臓器」と言われ、肝炎になっても自覚症状が出にくく、気付かないままがんへと進行するケースが少なくない。また、かかりつけ医の知識不足から、異常を見過ごすこともあり、専門医との連携の必要性が指摘されていた。 拠点病院は、厚生労働省の通知に基づいて都道府県が指定する。医師らの連携を図るほか、治療に関する研修を実施したり、患者や家族らからの相談を受ける窓口を設置したりする。すでに全国各地で指定が進んでおり、県内では熊本大付属病院が初めて。 県によると、県内の肝臓がんによる人口10万人当たりの死亡者数は2006年度で34・6人に上り、全国10位。一方、早期発見・治療につながる肝炎ウイルス検査の受検率(40〜74歳)は13%と、全国平均を下回っている。 拠点病院の指定を受け、13日に県庁で開かれた県肝炎対策協議会の初会合では、医師や県の担当者らが、今後の取り組みについて意見を交わした。医師らからは、ウイルス検査や治療に対する助成制度に関して県の広報の充実などが要望された。各地域で中心となって治療や住民への啓発などを行う地域中核病院として、県内九つの医療機関を選定した。 協議会会長に選出された熊本大大学院の佐々木裕教授は「拠点病院の指定で、より充実した体制を取ることができる。肝疾患に対する啓発や専門医の育成などを積極的に行い、成果を出したい」と抱負を語った。 協議会を傍聴した薬害肝炎九州訴訟原告の出田妙子さん(51)は「拠点病院指定は患者にとっても大きな一歩。きちんとした情報もなく、専門医に診てもらわずに治療を続けている患者も多い。これを機に、県の肝炎対策が進むことを望む」と話した。 肝疾患相談センター(096・372・1371)は電話予約が必要で、専門の医師が面会して相談を受ける。また、県は22日まで毎日、県内の各保健所で肝炎ウイルスの無料検査を実施している。 (2009年5月19日 読売新聞)
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