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思い出の職場永遠に、九大女性職員らキャンパス見納め

九大六本松キャンパスを見学する元・現職の職員ら

 九州大の元・現職の職員ら女性34人が7日、移転を前にした同大六本松キャンパス(福岡市中央区)を見納めに訪れた。キャンパス内の保育所に子どもを預けて奮闘した現職員や30年以上六本松に勤務した元職員らがそれぞれの“歴史”を思い返し、キャンパスの最後を目に焼き付けた。

 元職員松原克子さん(64)(同市城南区)らの呼びかけで県内から集まったのは30〜80歳代。キャンパスを一周し、校舎や記念碑、集会所などを感慨深げに見て回った。

 キャンパス南東に残る木造2階建ての教職員集会所「亦楽斉(えきらくさい)」を見て、現職員の上村千恵子さん(50)(同市城南区)と島田久美子さん(57)(同市早良区)が立ち止まった。建物の1階には、1973年から18年間、「ひまわり保育所」が開設されていた。教職員の子どもたち87人が同保育所を巣立った。

 上村さんは同キャンパス在職中、長女と次女を3歳まで預けた。午前と昼休み、午後の3回、授乳のために保育所へ走った上村さんは「当時は産休も短く、乳児を預かる保育所も少ない時代に母乳で育てることができた」と感謝していた。

 島田さんも「教員が古紙を集めては売った金を保育所の運営費に充ててくれた。本当にありがたかった」と振り返った。

 九大に職員として43年間在籍した平木友枝さん(81)(筑紫野市)は、1955年から34年間六本松で働いた。校舎を眺めながら「たくさんの男性の中で、女性職員は珍しく、かわいがっていただきました」と振り返った。

 89年に退職する時は教員から感謝状を贈られた。「新たに始まるあなたの華やかな人生を心から願ってやみません」――。心温まる言葉がつづられた手書きの画用紙を大切に保管しているという。

 「先生たちと一緒に学生食堂で食事したり、旅行に行ったりしたことは私の青春。思い出がいっぱいあるので、(移転しても)寂しくはありません」と語った。

 松原さんも1963年から42年間勤め、その半分近くを六本松で過ごした。幅広い学問分野の教員が職員と気さくに付き合い、「農学の先生の蛇やミノムシの話から、文学の先生の英語の話題まで、広く、深い知識が集まる場でした」としみじみ振り返りながら、「移転しても、六本松の伝統を受け継いで新しい大学の歴史を築いてほしい」と願っていた。

2009年3月8日  読売新聞)
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