普賢さんの恵みポカポカ/島原温泉ゆとろぎの湯(長崎県島原市)
立ち寄りの湯<5>
鉄分を含み、火山の炭酸ガスも溶け込んだ黄褐色の湯。施設の隣には無料の足湯もある
島原半島の中央にそびえる雲仙・普賢岳。過去に大規模な噴火災害を引き起こしてきたが、一方で、豊富な温泉がわき出すもとにもなっている。地元の人たちの憩いの場としてにぎわうこの温泉も、その一つだ。
島原駅から歩いて10分ほど、アーケード街の一角に2008年4月にオープンした。「名称には、ゆったりとくつろいで、という意味が込められています」と運営団体の大場正文組合長(73)が教えてくれた。
もうもうと立ち込める湯気を分け入って湯に体を沈めた。「ふぅーっ」という気持ち良さげな声があちこちから聞こえる。鉄分を含んだ黄褐色の湯には、火山の炭酸ガスが溶け込んでおり、保温効果は抜群だ。
休憩所では、おばあさんたちが健康談議に花を咲かせていた。「冬も体はポカポカ。“普賢さん”のおかげたい」。その笑顔に、山のもたらす恵みを実感した。
〈情報〉ナトリウム・マグネシウム炭酸水素塩泉。午前10時〜午後9時(入場は午後8時半まで)。水曜定休。一般500円、小学生以下250円など。(電)0957・63・1126
〈見て・食べて〉具雑煮や芋の麺料理「六兵衛」が名物。島原城や市中心部の商店街で3月11日まで、ひな人形約3000点を展示する「島原城下ひなめぐり」が開かれている。
(2012年2月6日 読売新聞)